よくある質問で 「床にパチンコ玉を置くと転がるんです。これって欠陥ですよね?」というのがあります。 結論から言って、それだけで欠陥とは言えません。新築の家でも真っ平な床はないと思います。更に年数が経った既存住宅では、木材の乾燥、反りなどが起きてきますので、なお更です。問題はその程度と範囲、場所です。 私が一番気にするのは家全体の傾斜です。その計測には、やはり測定器が必要で、右の写真は「オートレイザー」という器械で赤外線を発信させて、大きな面積の水平を測定することができます。 判断基準としては「0.6%以上」の傾きがあった場合には何らかの構造的な問題がある可能性があると判定します。しかし、この数値を超えたからといって、すぐに欠陥ということにはなりません。更に床下からの調査など、詳細調査が必要となります。
また、家全体の傾斜は重要ですが、床の部分的な傾斜も重要です。私の場合は床を歩くことで傾斜を感じることができます。傾斜を感じた部分に、右下の写真にある「デジタル傾斜計」を当て、傾斜を測定します。判断基準はやはり「0.6%以上」の傾きがあった場合に何らかの構造的な問題がある可能性があると判定します。構造的な問題があるか否かは詳細調査が必要になりますが、今までの経験から、ある程度の推定は可能です。
家全体の傾斜は主に床の傾斜で判断しますが、中古住宅の購入時には、とても重要な調査です。但し、この調査には写真のような測定器械を使用しますので、別途費用が5千円かかりますが、是非、ご依頼ください。 |