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住宅診断の事例紹介


白蟻と外断熱?

投稿日:2012/8/26

建物の外側を断熱材で囲う工法を
外断熱と呼んで、北海道では、かなり前から
実績があり、最近の流行でもあるようです。

それと白蟻・・・・・の関係ですが
北海道でも白蟻の被害はまったく、無いわけではなく、毎年、発生しているようです。
私も何度か、体験しています。

白蟻はほとんど、外から入ってきます。
外断熱の場合、基礎から外壁まで連続して
断熱材を施工します。
地面から、この断熱材を通って建物の上部に
上ってきます。白蟻は光を嫌いますので、
この断熱材の中を通るには都合がよいようです。そして、水分が必要なので、この連続した断熱材はその通路になります。

上の写真は1階が車庫で鉄筋コンクリートの躯体の外側に断熱材が施工された壁です。
2、3階は木造ですが、2階の柱が白蟻の被害にあいました。その柱自体は補強や薬剤の注入を実施しましたが、
すでに建物内部に入っている白蟻と
地面から入ってくる白蟻を遮断する蟻駆除の
作業が必要とのことで、
1階の断熱材の壁に穴を開け、薬剤を注入しました。
すると開けた穴から、白蟻が流れ出してきました。この壁の中にかなりの数の白蟻がいたようです。
後は建物の周りの地面にも薬剤注入して
白蟻駆除は完了です。

私も白蟻の専門家ではありませんので、
専門の方と相談の上、この方法を実施しました。
建物状態や構造を理解した上で改修しないと
上手くいかないばかりか、失敗もしますので
十分な検討が必要かと思います。

次回は今週末に更新の予定です。